新刊の書評

日曜日の朝刊は新刊の書評が出る。本を読む時間はあまりないが、このページは楽しみにしている。時々これは、と言う案内が目にとまる。
カムイ伝講義」田中優子著書 ためらいなく買った。20歳位の時だったろうか、白土三平さんの「カムイ伝」を夢中で読んだ。印象深く残っている。
田中優子さんは法政大学社会学部の先生、江戸時代の民衆に視点を当てた研究をされている。「カムイ伝をゼミで参考書に使いその講義内容が本になった。
「・・・・多数決と言う方法は村にとっては、どうしても全員一致の意見に達することの出来ないときに取られた「いたしかたない方法」であって決してほめられる事態ではないのである。多数決は人間の歴史にとって最善の方法でなく、第二 第三の方法であったのだ。」と書いてあった。 思わずうなずく。
江戸時代 それも農民や、もっと身分の低い人たちが知恵と経験を積み重ね生き生きとした共同体を構成した様子に驚いている。
また、夢中で読んでいる。城山三郎さんの著書以来の興奮