「糸より機」を作りました。
日本刺繍の作業に入る前に、「糸作り」をしなくてはなりません。
それは「染色」であったり 「糸巻き」であったりしますが、
「糸より」が大変重要なのです。
技法に合わせて、デザインに合わせて 表現に合わせて 糸の太さを変え
「より」加減を変えるのです。
両の手をこすり合わせて「糸をよる」のですが、これがなかなか曲者で、
何本よっても同じより加減で仕上げるには相当の経験がいるのです。
このヨリ加減を揃えることが 出来上がりの「綺麗さ」に連動しているのです。
ここが、この「より」の厄介なところなのです。
そこで、下記のような より機を 作りました。
わたしはもう5年もまえから使っていましたが、不都合なところがいくつかありましたので
それらのところを改良しました自信作です。
[下より]は2本のフックにそれぞれ糸をかけて時計回りの逆(9時の方向)に回転させます。
120cmで50回ほど。
[上より]は下よりのできた2本の糸を、1箇所のフックにまとめて 時計回りに(3時の方向)30回ほど回転させます。
これで完成です。
120cmの長さの糸がよれました。
より上がった糸を、ちょっと 引っ張って 気合を入れてやってください。
「シャッキッ」としよります。
ご覧のように、両膝で挟んで固定します。
ここが、ポイント ですね。
240cmの糸をこのように<の字に金具に引っ掛けます。
(片道120cmです)
その時 糸の末端を結んで「コブ」を作っておくと金具から抜けることがありません。
この、末端の結び目 が第2のポイント です。
刺繍は素朴な技法ですが、ちょっとした工夫で効率よく仕事ができます。
60cm程の切り使いをしますので、「糸より」もその倍数の長さの糸で「よる」といいでしょう。
糸の長さで回転数がかわります。
何回か試しをして一番良いところを発見してください。
道具も使いこなさなければ値打ちも出ないし自分の物になりません。
冬になって手が乾燥したとき、何本も同じ糸が欲しいとき、
「重宝」します。
それに構造が単純で手動ですから 壊れません。
いいですよ。
私の「一押し作」です。
これで 「刺繍台とより機」を作ったことになります。
「糸作り」というタイトルの取扱説明書付きです。
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