60年代はなんだったのか

解雇のニュースが飛び交っている。この寒空に住むところもなくなる。昔むかし、まだ20歳になる前に読んだ本に、失業者の事を「労働予備軍」と明記してあり「そういう風に見てるんや」と変に感心した。それいらいこの記憶はトラウマのごとく私に刻み込まれている。1960年代、狂気のような高度経済成長に向かってさまざまなものを捨て、壊し、経済成長のための社会体制を急速に作り上げてきた、その真っ只中に私自身がいた、そしてそれを見て育った。何を得て、何を失ったのだろうか、きっと多くのものを失ったに違いない。あまりにも無駄な事にお金と時間を費やしたに違いない。この時代を生き抜き、生き残ったものとして、何がよくて何が悪かったのか言い残しておかなくてはいけない。ぼちぼちそんな事も考えている。